owatax's blog

ニコニコのブロマガから引っ越しました。

制作動画「音MADと非音MADの境界」の解説的な。

◆はじめに
このミックスは全編を通して視聴者に対しての「問いかけ」を発信しています。何か感じることがあれば是非とも発信してもらえると有り難いです。

また、別のコンセプトとしてマッシュアップしつつも聞きやすいミックスを常に意識していました。音MAD-mixはその性質上、かなり音数が増えてしまい音MAD玄人でないと中々聴くのが難しいような印象があったので、初心者でも聴きやすいように色々混ぜつつも極力スッキリした構成になるようにしました。



※ライブ時のコメント付き版は以下コミュニティ動画にて見れます



01. またまたこんにちわであります
台詞イントネーション作曲 / Glitch Hop

投稿された日に見つけて即入れることを決めた曲です。ミックスの中間報告が動画投稿日と同じ2/18だったのですが、冒頭に入れたら思った以上にしっくり来たのでそのままトップバッターになりました。
元は34秒の動画ですがそこそこ引き伸ばして使ってます。

しれっと最初に入れてますが、この動画が投稿された当初は音MADタグも台詞イントネーション作曲タグも付いていなかった…ような気がします。ハッキリとは覚えてないので曖昧ですが…(けものフレンズタグ巡回をしている最中に見つけたので)

音MADからの派生として認知された「台詞イントネーション作曲」ですが、そもそも音MADなんですかね?ということを思ったり思わなかったりしてます。


02. Tokyo TourーRhythm (2016)
自称音MAD / カットアップ

投稿者は音MADと言い張っているが客観的に見ると音MADっぽく見えなさそうな動画。
後日知ったんですがHexstaticというアーティストがこれにかなり似たコンセプトの作品を発表していたようでかなり驚きました。R.M.さんもこの動画のことは知らずに作っていたそうです。

この動画を音MADだと思う場合、帰納的に上の動画も音MADにカテゴライズされることになると思います。
もしそれに対して違和感を感じる場合、何故そう感じるのか?というようなことを考えてみると面白いかもしれないです。あわよくばブロマガなりTwitterなりで発信しましょう。

ミックス的にはリズム隊がグリッチホップっぽくもありヒップホップっぽくもあり、まさしく求めていた音!といった感じだったので迷わず組み込みました。ほぼ環境音のみのストイックな構成なのでウワモノが載せやすく、そこそこロングミックスに出来たのもポイント高いです。動画構成がオシャレなお陰で視覚的にも混ぜてて面白かったです。

[参考] 【音MAD研究】音MADの先駆者?ColdcutとHexstaticとカットアップ


03. 花澤香菜「あん♡、あ~ん♡」
Kawaii Drum

イントロのとこだけループして使っています。

以前Twitterなどで見かけた「花澤香菜ドラム」の元ネタが見つかって嬉しくてつい入れちゃったんですが、執筆時に調べたらこの部分は花澤香菜さんの「Brand New Days」という曲に入ってたみたいです。何だったら原曲の間奏とかでも普通にこの素材が入ってるので、際どいラインを狙ったつもりが全然意図せぬ方向に行ってしまった感が…?

ちなみにトラック内にこのループ以外にもタムの声とかも入ってて面白いので普通にオススメ。聞いてて面白かったです。


04. Have a nice SUKIYAKI!
音MAD / Hiphop

これに関しては素直に音MADです。純粋に好きなので入れました。次の動画の伏線としてヒップホップ調な曲へシフトしています。えっ

05. 松岡修造が涼しくなりたいときに流れているHIPHOP(フル)
マッシュアップ / Hiphop

元動画の「Yeah Yeah Yeah」と前動画の「えっ」を重ねたかったんです。ネタ的にも美味しかった。
一般的に「原曲」と「素材」を組み合わせるのが音MADの構成要素として認知されていると思うんですが、「原曲」と「原曲」を掛け合わせるマッシュアップ的手法は音MADに入ると思いますか?


07. やる気出ない、遊びたい、困ったときの人頼み~
台詞イントネーション作曲 / Techno


自作曲、自作MADです。肝心の台詞を元に組んだリードの鳴っている部分が入ってませんが気にしないでください。なんか上手く馴染まなかったんです。


06. Deck the house
Click House / Cutup

恐らく多くの人が音MADだとは思わないパートです。
元々はAkufenによるオリジナル曲で、FMラジオなどの音をサンプリングして細かく切り刻んだものを再構築することで独自のグルーブを構成している名曲です。
映像はこの曲を元に作られたMAD(=AMV)を使っています。

「これを音MADだと思わない場合、この後に出て来る動画群も音MADじゃないってことになると思うんですけどどう思いますか?」ということを投げかける為の伏線です。なんか高圧的な文章になっちゃってますけど許してください。

余談なんですが、この曲が入っているアルバムはプレミアが付いていて5000円くらいします。買いました。高かった…


08. アニソン NICONICO 超分解mix!!!!(Anison Click House)
Click House / Cutup


Akufenに大きな影響を受けて作られたオリジナル曲やっていることはDeck the Houseと殆ど同じなのに、この動画だと音MADっぽく感じる人が多くなるのではないかと思います。
「音MADっぽい」と感じる要素はどこにあるのか?という問いかけです。


09. NO-SCAR SLICE
Cutup

niewalsさんのお家芸ことカットアップそのルーツとなってそうな曲を前のパートで流しておくことで歴史的な流れを提示したつもりです。実際はimoutoid等の影響を強く受けてそうなんで凄く入れたかったんですが上手く馴染ませられなかったです。PART2とか入れたかった。

ミックス内ではテンポを早くしてピッチを+1しています。次のパートとキーを揃えるためですね。


10. フレンダを分解したい
Cupup


傑作。多くの人に影響を与えた一作だと思います。
前パートと合わせてniewalsさんの2作をマッシュアップして展開的に一気に盛り上げています。#4:38~の辺りからの展開は嵌った瞬間滅茶苦茶脳汁出ました。最高。

この2パートは音MADだと認識する人が多いと思うんですが、やってること自体は前の2パートとかなり近いんですよね。それでありながら、後半に行くほど音MADらしく感じられるのはどういった部分がそう感じさせているのか?というアレです。


11. イカオー(acid squid mix)
音MAD-Remix / Acid House

盛り上げてからの落ち着かせるエリアです。
余談なんですがniewalsさんもイカオーを素材にした自作アレンジ曲MAD?を作られていたので(イカポッドデジタル)こっそり混ぜようかと思ったんですが、同じ音MADを素材に作られたもの同士で分かりづらかったんでやめました。

カットアップ的な要素を持ちつつもアシッドハウスへ転換し、後の展開に繋げています。

それにしても音MADを素材に使ったリミックスって良いですよね。
Dr LoOneyのOhayo!とかもありますが、音MAD自体を素材として更にこねくり回していく試みはまだまだ可能性が有るように思います。音MAD-mixはその最たる例ですが、それ以外のアプローチ案を以前他の人に投げたので近々何かしらあるかもしれないです。ないかもしれないです。


12. Gyoza Kingdom
Nerdcore / Acid House?

言わずと知れたBUBBLE-Bさんの比較的最近の作品です。良い感じにアシッド感を感じたので組み込みました。
音MADの先駆けとして黎明期には多大な影響を与えていたと思われるBubble-Bの曲とこの次のパートの曲は当初から絶対に入れようと思っていました。トイレその後に!


13. MUNEO HOUSE
Acid House

これも最早説明不要ですね。ムネオハウスです。動画内での曲名表記間違えててゴメンナサイ。
前パートと併せて、これらの動画を今の若年層の音MAD作者が見てどのように感じたかというのが凄く気になります。「音MAD」という物を先に知った上でこれらを見た場合、「原曲はよく分からないけど音MADだ」というように感じるのではないかな~と思うんですがどうなんでしょう。

また、このパートは中邑飛鳥さんへの手向けでもあります。氏の記事は以前から凄く興味深く読ませてもらっていて、自分が音MAD研究に手を出したのもその影響をかなり受けていると思います。


14. Emma
Hiphop


Memeの原曲です。ムネオハウスをそのまま2分間流すのが忍びなかったので混ぜました。音MADとヒップホップが何となく似てるな~っていうメッセージ性も一応あります。


ということでこんな感じです。
音MADLIVE.XXXにMiXerとして関わらせてもらいましたが、音MADってこんなに面白かったんだな~ってことを再認させてくれる素晴らしいイベントでした。
遅くなりましたが運営陣の皆様本当にお疲れ様でした、ありがとうございました。第二回期待してます。