「Last Mama」に関するポエム
■これはなに?
■テーマ
本動画のテーマは動画内でも頻出している「私は私」です。
自分はこれまで音MADにおける「動画作成」に対して苦手意識を持っていました。凝った編集は出来ず、それでいて動画に対して本気で向き合うこともせず……
その苦手意識は月日が立つにつれて少しずつ膨れ上がり、いつしかコンプレックスにもなりかけていましたが、そんな時に自分の心を救ったのがこの「私は私」という言葉でした。
■少女の葛藤
元CM内で「ママには負けたくない!」と対抗意識を燃やす少女の様子が描かれていますが、このシーンにおける「ママ」とは、少女にとっての「憧れの存在」のメタファーです。
憧れの「ママ」に対しての感情を顕にした少女ですが、彼女はその数秒後に「私は私」と呟いています。
自分自身とママを無理に比較して、そのギャップに苦しむ必要はない。
確かにママには憧れるが、私自身がママそのものになりきる必要はない。
私には、私なりに出来ることがあるはずだ。
こういった少女の思いが溢れたときに思わず出た言葉が「私は私」だったのだと思います。
■「ママ」への慈愛
「私は私」として自身の心の安寧を取り戻した少女ですが、彼女はそれだけでは留まりません。
「女って大変よ~!」
この「女」とは、上記の流れを踏まえると「成人女性として成熟した女性」である「ママ」を指していると考えられます。
「私は私」と真理を得た少女は、憧れの存在であるママにも「ママなりの苦労がある」であろうことにも思いを馳せています。
「私は私」と解釈することで、私は心の安寧を得た。
しかし憧れの対象である「ママ」はどうだろうか?
挑戦者である「私」には決して想像も付かないような悩みや葛藤を抱えているのではないだろうか?
憧れられる存在にも、憧れられる存在なりの苦労がある。
その思いから「女って大変よ~!」と、ママの苦労を代弁するかのような言葉を発したのではないでしょうか。
以下、ストーリーの補足です。
□プロローグ
「ママには負けたくない……」
物語はママへの思いを胸に秘める少女、ラスト・ママがファーストママに戦いを挑むシーンから始まります。
少女は「サーティーワン・アイスクリーマー」を手に攻撃を仕掛けますが、ファースト・ママの猿真似に過ぎない攻撃はあえなくファースト・ママの冷蔵庫による「スイッチ・ポン」で返り討ちに遭ってしまいます。
□再起と旅立ち
「わたしはママに負けたよ……」
ファースト・ママの攻撃を受けた少女は自身の敗北を認めます。
少女はいつか対抗し得る力を身に着けリベンジすることを誓って立ち上がり、自身の足で歩き出しました。
「てきぱきてきぱき……」
自身の研鑽に励む少女はやがて一つの気付きを得ます。
「私は、私。」
ファースト・ママの「ままごと」をしている限り、本来の力を持つファースト・ママには敵わないことを少女は悟ります。
私には、私なりの戦い方がある。
□ツクダ・オリジナルとの出会い
旅に出た少女には数多くの出会いがありました。
一度ハマったら抜けられない「スピントレック」、
デッカいタイヤで障害物を乗り越える「モンスタートラック」、
過激な戦いを望む「ストレッチストロンガー」、
素早くパネルを動かさないと脱線しちゃう「ドラえもん チクタクパニック」。
……もちろん「ギャック」もね。
彼らは少女に、彼女なりの――オリジナルな――力を授けます。
□バッキュマンの暴走
「俺がバッキュマンだ!!」
そう叫ぶのびのびモンスターは突如伸びて大きくなり、暴れだしました。
手が付けられない……狼狽える少女の元に一人の少年が現れます。
「楽しみといえば麻婆丼」
少年は暴れるバッキュマンを抑えると、ファースト・ママの在り処である「マーブル・ドーム」への道を指し示します。
「マーブル・ドームはクレイジーだ。」
少年はそう呟くと、少女に力と思いを託します。
ファースト・ママを止められるのは彼女の血を継ぐ「ラスト・ママ」である少女だけだ。そう信じて少年は少女を見送りました。
□ファースト・ママとの再戦
新たな力を得た少女はファースト・ママに再度挑みます。
あの時と違って今度は私なりの力がある。オリジナルな力が激突し合う戦いは心なしか楽しそうに見えます。
少年から受け継いだバトルドームや、道中で出会ったツクダ・オリジナルの力を借りて攻撃を仕掛けます。
少女の攻撃は功を成し、ファースト・ママの力で操られていた玩具たちを開放することに成功します。
あったかアイロン、洗濯機、冷蔵庫、31アイスクリーマー、電動氷がき……
浄化された玩具たちと共に総攻撃を仕掛け、遂にファースト・ママの撃破に成功しました。
□マーブル・ドームからの脱出
「いそげ、いそげ!!」
ファースト・ママを撃破すると、彼女の力によって維持されていた空間「マーブル・ドーム」が崩壊し始めました。
なんやかんやあって仲間たちの力を借りて何とか脱出することに成功します。
□エピローグ
玩具たちの力で浄化されたファースト・ママの魂は、とある少年の元に届いたプレゼントであるロボットフレンド「PINO」の元へと辿り着きます。