owatax's blog

ニコニコのブロマガから引っ越しました。

「ビデオゲーム元気玉」内の自分が担当したパートについてのあれこれ

おはようございます。私です。
今回の記事では「ビデオゲーム元気玉」内で自分が担当したパートの解説であったり補足を書き連ねていこうかと思います。




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◆今回の合作の映像・音声を作る上で常に意識していたこと

   ・原作再現
   ・ピッチ変更に頼り過ぎない

前者については、原曲と使用素材の融合と言う面でも意識していました…が、残念ながらタイトル繋がり位でしか実現出来てないです。
原作の動きなどを手動で再現することなんかも意識していましたが、そのゲームで音MADを作る以上それはむしろ当然のことかと思ったので…。

後者については、あまり音声を改変しすぎて元の音声がどんなものか分からなくなってしまっては元も子もないかなと。
「懐かしさ」を感じてもらうことも自分内のテーマの一つであったので、極力元々の音声が分かるように意識して製作しました。(しかしながら単純にピッチ変更し辛い音声が多かったという理由も大きいです。)



◆Pt.01 レトロSTG × グラディウス Beginning of The History
日本のゲーム業界の成り立ちを語る上で絶対に外せないのが「スペースインベーダー」。
1978年に発売され「インベーダーハウス」と呼ばれる店が各所に乱立するほどの凄まじい流行ぶりを見せたタイトルで、日本国内におけるビデオゲームの発展に非常に大きな影響を与えました。
そういった訳で、今回の合作動画ではまず一番最初に「スペースインベーダー」を組み込みたいと思っていました。

ですが、スペースインベーダーのみで25秒間保たせるのは厳しいと判断したので、同じくシューティング繋がりで、コナミの「ツインビー」「グラディウス」、ハドソンの「スターフォース」「スターソルジャー」をチョイスして組み込みました。

この4作を選んだ理由については、

   グラディウス:    このパートの原曲から
   ツインビー:     次のパートの原曲から
   スターフォース:   ハドソン全国キャラバン採用タイトルである為
   スターソルジャー:  同上 (+趣味)

といった感じになっています。

しかしながら、ファミコン時代のSTGのショット音は独特な波形になっていて…




この画像を見てもらえれば分かるように、所謂普通の音声の波形とはかなり毛色が違っています。
そのせいか、全体的な音量を底上げしようとすると この音声を使用した箇所のみ露骨に音のバランスが崩れます。
そういった事情から、音圧を上げようにも上げられず少々歯痒い思いをしました。

このように音声では少々苦労しましたが、映像面では自分の表現したかったいものが綺麗にそのまま形に出来ました。カメラ制御はそれまで殆ど経験が無かったのですが、何とか思い通りに仕上げることが出来て良かったです。

ちなみに、#00:17 辺りから画面中央に"PRESS START"の文字列が表示されますが、元々の動画だと最後の機体が飛び立つ場面で "GAME START!"と表示されるようにしていました。
何故その部分を消したのかは…次のパートの導入部分を見てもらえれば分かると思います。

余談ですが、ファミコン時代のSTGだと「スターソルジャー」が一番好きです。ニコニコ動画内でも「5WAY○○シリーズ」が流行したのでそれなりに知名度はあるのではないでしょうか。(ちなみにこの動画内で使用しているスターソルジャーの機体は2WAY時の物です)
スターソルジャーは当時のSTGの中だと連打も気持ちよく出来てBGMも軽快なのでお勧め出来る一作です。



◆Pt.08 ゲーム&ウオッチ、PONG、エルシャダイ × 火の鳥
スペースインベーダーと同様の理由で、「ゲーム&ウオッチ」及び「PONG」もどこかしらに入れたいと思っていました。
そんな中、一旦トーンダウンするような演出の入っている「火の鳥」のパートに、時間が巻き戻る演出を加えてこれらのゲームを組み込めば自然に繋げることが出来るだろうと思い立ち製作しました。

元々は後半部分を別の方に担当してもらう予定だったのですが、その方が諸事情により製作出来なくなり、その箇所の空きが最後近くまで残っていた為、自分が全部製作することになりました。
その時点でエルシャダイを使用される方がいませんでしたので、折角なので自分が作ってしまおうということでエルシャダイを組み込むことにしました。

ゲーム&ウオッチのクリア時の音声から携帯の着信音に繋げるのは、思いついた時は凄く型にハマるだろうと思ってたのですが実際作ってみるとそれ程自然でも無かったですね。

#02:37 「神はこれを素材に使っていると噂を聞いたことがある」
 ⇒神とは勿論ニコニコ動画エルシャダイMADを投稿した全ての方のことです。エルシャダイのPV動画が投稿されてから早くも3年が経とうとしています。時代の流れとは早いものですね…



◆Pt.12 ドンキーコング × キングコング2 怒りのメガトンパンチ
キングコングの曲にドンキーコングを載せるという暴挙。
映画「キングコング」の版権元から「『ドンキーコング』はキングコング著作権を侵害している」と訴えられたものの、任天堂側の弁護士「ジョン・カービィ」氏の活躍により任天堂側の勝訴となったのはあまりにも有名な話です。
そういった理由もあって、「スーパー」なドンキーコングではなくファミコンのものを使用することにしました。

合作立ち上げから比較的早期に製作したためスプライトシートの扱い方などを把握出来ておらず、少々荒削りな部分もあったりしますが、冒頭のマッシュアップであったり最後の落下シーンなんかは大分自分好みな形に仕上げることが出来たので、それなりのものには出来たのではないかな、と。

ちなみにハンマー部分に「11日にやれ」といったコメントが多数付いたのを見て始めて「毎月11日はハンマーの日」だったことを思い出しました。何気にハンマーもこの「ドンキーコング」で初めて登場したアイテムなんですよね。
うーん、1日遅れになってしまったのが惜しい…!



◆Pt.19 キャッスルヴァニア × 悪魔城ドラキュラ VAMPIRE KILLER
悪魔城と言えばドゥエリストでしょう!と言うことで変態パートです。
前半部分は「キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲」からユリウスさん、後半部分は「キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲」からマクシームさんの出演です。前半部分では一応初代のシモンさんも鞭振ってます。

自分で作っていても気持ちよくなるほど思いっきりドゥエドゥエホァイホァイさせました。多分これが一番作っていて楽しかったパートだったと思います。多分これが一番早いと思います

ドゥドゥドゥドゥドゥエ→ペポゥ→ズザーズザーズザー→キシン流奥義!→ヴォー→プリッ (ここまでテンプレ)


参考動画

残念なことにIGAAAAAAAAは尺の都合で入れられませんでした。
キシン流奥義の部分では一応ある程度付け足してるんですが元々の変態っぷりが凄いんで元々のTASとそんな変わってないです。

オマケ: 原曲抜き音声
 ⇒ http://tmbox.net/pl/277768



◆Pt.26 ロックマン2、ロックマンX × ロックマン2 ワイリーステージ1 [音声のみ]
今回の合作で自分が製作した部分においては一番悩まされた部分です。

無印の音はピッチ変更が殆ど出来ず、Xの音は刻みがし辛い。
今までの経験で培ってきた「ピッチ変更」と「刻み」のどちらも満足に発揮できないという非常に扱いが難しい音声でした。
その結果、よく言えば「正統派」、悪く言えば「平凡」な仕上がりになってしまいました。

そういった事情から、映像面ではそれまで以上に力を入れないといけないな…と思っていたのですが、幸いにも とそちか さんがこの部分の映像を受け持ってくれると申し出てくださいました。
「原作再現」「無印とXの切り替わり部分」と言った辺りのイメージを伝えただけでこれだけの映像を作って頂き、非常に驚きました。お陰でラスト前のパートを最高の形で盛り上げることが出来たのではないかと思います。とそちかさん本当にありがとうございました。

余談ですが、ロックマンXのチャージ音は凄くいいシンセ音として使えました。
ステレオ化、リバーブを加えてハモリを入れただけでこんなにいい音になります。
 ⇒ http://tmbox.net/pl/277761

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と、こんな感じになっています。
反省点もそれなりにありましたが、今の自分に出せる物は全て出し切ったつもりです。

皆さん本当にお疲れ様でした、そしてありがとうございました!

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◆関連記事
ビデオゲーム元気玉」についての小話
  ⇒ http://ch.nicovideo.jp/mad/blomaga/ar234763



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◆余談
この合作の第2段といったものは現状考えていません。今回の合作で自分の甘さなどを痛烈に感じたので当分は合作やイベントの主催はしないと思います。
ですが、もしこの企画を引き継いでくれるという方がいたら是非ともお願いしたいと思っています。その際には全力でサポートさせて頂きます。

◆余談2
この動画が切っ掛けでゲーム系の音MADが増えてくれたら狂喜乱舞します。

◆余談3
今回の合作で使ったものも含めて、手元にあるビデオゲーム関連の音声素材をまとめてUPしました。
 http://www1.axfc.net/uploader/so/2902538?key=vgmad